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第13号 税制改正関連法が成立 相続時精算課税を拡充


<2023年4月3日付 納税通信第3767号3面引用>

 相続時精算課税制度の拡充などを盛り込んだ2023年度税制改正法が、3月28日の参院本会議で可決・成立した。年間11O万円までの贈与を非課税にする制度の持ち戻し期間の延長が盛り込まれる一方で、持ち戻しの対象にならない新たな生前贈与の非課税枠が設けられるなど、資産家の相続対策に大きな影響を及ぼす見直しが盛りこまれた。

 今回の税制改正で何より目を引くのが、相続時精算課税の大幅な拡充だ。これまでは同制度を適用すると少額の贈与もすベて申告が必要で煩雑だったところを、11O万円の新たな非課税枠を導入した。暦年課税では相続財産への持ち戻しが必要となる期間が7年に延びる一方で、こちらの新たな非課税枠については相続直前の贈与でも持ち戻しの対象にならないことから、暦年課税に代わって相続税対策の新たな定番となりそうだ。

 会社に黒字が出た際の節税策として活用されていたコインランドリー節税は規制されることとなる。コインランドリーを多数取得し、専門の業者に運営を委託したうえで、設備投資減税を駆使して税負担を抑えるという手法だが、大綱では中業企業投資促進税制や中小企業経営強化税制といった法人税の優遇制度の対象から除外される見直しが盛り込まれた。

 今年10月にスタートするインボイス制度に向けては、免税事業者から課税事業者に転じた際に3年間税負担を軽減する特例や、1万円未満の少額取引を当面インボイス不要にする救済措置が導入された。また現在は2年間の宥恕措置が認められている改正電帳法について、宥恕措置の終了後も「相当の理由」がある場合に限り、データで受け取った領収書などの紙保存が認められることとなる。

 そのほかNISA(少額投資課税制度)の拡充、一括贈与の非課税特例の延長と要件の見直し、年間所得30億円を超える層への富裕税の創設など、様々な見直しが盛り込まれた。

谷の私見
 相続時精算課税については、あまり内容をご存じない方も多いと思います。会社の経営者や、個人事業主で税理士さんと普段から接触がある方以外はやはりどういった税制か分からないと思います。相続時精算課税の特徴としては、                               1.名前はややこしいが、中身は「贈与」である                       2.贈与して財産は移転しているが、相続が発生した際は、相続財産として組み戻され相続税が発生する(当初支払った贈与税がある場合、相続税の額から控除してもらえます。)        3.贈与した時点の時価が固定される。つまり、「2.」で記載した相続財産として組み込まれる際に「贈与時の時価」で組み込まれる。                             よって、税金対策の面から考えると将来価値が上昇しそうな財産は相続税精算課税を利用すると節税になる、ということです。                                  税制って、知っている人が得する法律なんですね、結局・・・。

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